症例紹介

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⑤歯石沈着と歯肉炎

《歯石沈着と歯肉炎》
 歯石が沈着している場合には、予防的な歯科処置として歯冠部のスケーリング(クリーニング)とポリッシング(研磨)を行います。歯の上に汚れがあるだけでは病気ではありませんが、歯石の沈着により歯周病菌が繁殖しやすい環境となります。
また歯肉が炎症を起こして腫れる歯肉炎に対しても同じ処置を行い、歯周病用のホームケアを行います。
歯周病は見た目では気付きにくいため、予防的にチェックやクリーニングが必要です。
下の写真は歯石の沈着は認められますが、歯周ポケット等は認められなかった為、スケーリングとポリッシングの処置を行いました。歯科X線検査でも顎の骨は溶けていません。前に述べているように、歯周病によって眼下等の腫大、顎の骨髄炎、病的な顎の骨折を引き起こします。それだけに留まらず、歯周病菌は血流にのって全身に回り、心臓や腎臓など全身への悪影響をもたらします。
 歯石が沈着しただけの場合には予防的な歯石取りでも十分ですが、悪化して重度の歯周病になってしまった場合には、顎や他の歯を守るために、抜歯や予防的な歯科処置をして、キレイな口にしてあげる方がお口と体の健康のためには良いです。

処置後の写真です。見える部分の歯もきれいにしましたが、重要なのは歯の内側や歯と歯の間などホームケアではできない部分のクリーニングをすることです。